語はさあまざまな角度から分類することができる。以下に代表的な分類の基準を示す。
1語形による分類:普通の国語辞典は五十音順に配列されている。これは語形による分類配列の一種である。また末尾音から順に五十音順に配列し、「逆引き(逆順配列)」と名づけられるものもある。
2文法的機能による分類:代表的なのは品詞分類である。橋本文法に基づいて学校文法には、「動詞.形容詞.形容動詞.名詞.副詞.連体詞.接続詞.感動詞.助動詞.助詞」という、よく知られた10品詞に分けられている。
3意味による分類:概念の世界を分類し、その分類項目に同じカテゴリに属する語を当てはめていく。代表的な語彙表は「分類語彙表」である。まず品詞に基づいて「1.体の類(名 詞)」「2.用の類(動詞)」「3.相の類(形容詞)」「4.そのほかの類」と大分類し、それをさらに「部門」「中項目」「分類項目」と細分化していく。各項目にはその意味領域に該当する語が並んでいる。この分類法には、類義関係、対義関係、上位.下位.同位の関係などがわかりやすいという利点がある。
4出自による分類:語の起源や由来によって分類したものが語種である。日本固有の「やまとことば」や漢字で書かれても訓読みする「和語」、漢字で書かれて音読みする「漢語」、中国以外の外国から入ってきた「外来語」、さらに、異なる語種が組み合わされたもの「混種語」がある。
5位相による分類:音声言語.文字言語という表現様式の違いや、年齢.性別.職業.地域など生理発達的.社会的背景の違い、また、心理的な要因yあ私的.公的などの場面によって、同じものを表す言葉が異なる姿を呈することがある。方言や待遇表現なども位相の問題として取り扱われる。
6使用頻度による分類:日常の生活でよく使われる語を「中心語彙」、一般にはあまり用いられない専門用語.特殊な職務上の語.方言.俗語などを「周縁語彙」という。また、表現のために欠かせない語をできるだけすくなく人為的に選ぶ「基礎語彙」と語彙調査を基に帰納的に選ばれる「基本語彙」の分け方もある。学習者の立場からいえば、まず、「基礎語彙」を習得し、「基本語彙」に進むのが一般的である。一方、個人のレベルによって、理解ができるが使用することのない「理解語彙」と理解だけではなく表現にも使用できる「表現語彙」の分類がある。
7語構成による分類:語構成論的に見ると、すべての語は「単純語」と「合成語」にわけられ、さらに「合成後」の中でも「複合語」と「派生語」に分類できる。
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