人々は言語を学習したいと考える要因として学習動機が挙げられる。動機とは、ある目標に向かって行動を起こさせる内的要因であり、動機付けとは、行動をおこさせ、一定の目標に方向づけ、目標に到着するまで持続させる過程や状態を総称していう。学習動機は大きく二つに分類されている。
一つ目は、外発的動機付けと内発動機付けという分類である。外発的動機付けとは、報酬や競争、他者からの評価など、外部からの報酬や評価を得たいという動機付けである。外発的動機付けを喚起する方法として、賞賛する、叱責する、是認、否認を与える、競争や協同などの社会的動機付けを活用する、などが挙げられる。内発的動機付けとは、学習者の知的欲求や好奇心など、内的な欲求による動機付けである。目標を明確に示す、目標の持つ価値への認識を深めさせる、達成への願望を高める、知的好奇心.興味.意志を高めるなど内発的動機の喚起に役立つ方法が挙げられる。
二つ目は、統合的動機付けと道具的動機付けという分類である。統合的動機付けとは、学習者が、目標言語を話している人たちの社会や文化を理解し、その世界の一員となりたいという欲求による動機付けである。道具的動機付けとは、進学試験に必要、就職に有利といった、実利的な目的を達成したいという欲求による動機付けのことである。
多くの学習者にとって、外国語を学習する動機が上記のいずれかだけであることはあまりなく、二分するとそれ自体に問題があるという指摘もある。
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