2012年2月21日火曜日

異文化への移行体験の諸相


認知面
感情面
行動面
アドラーの解釈
第一段階ー
異文化との接触
文化的差異に興味をそそられる。新しい文化を自文化の視点から見る。文化の深さの違いは認識されない。
興奮、刺激、幸福感、陽気、発見。
今までの行動パターンを維持する。それによって自信を持って行動できる。好奇心や興味をもつ。印象に基づき行動する。
自文化によって異文化から隔離され、守られている。文化の相違点、共通点は自分の地位、役割、アイデンティティーを引き続いて確約してくれる正当な理由を与えられる
第二段階―
自己崩壊
人の行動、考え方や価値観の違いが衝撃的に大きく目につく。それが頭から離れない。
混乱や孤独感、無力感を感じ、自信を無くす。アイデンティディーに疑問を感じる。
どのように行動してよい分からなくなり、抑鬱的になったり、引きこもりがちになる。
文化の差異が妨げになる。自分は違うという意識が増す。文化的な支えとなるつながりをうしない、新しい文化状況での手がかりを読み違える。
第三段階―
自己再統合
自文化と滞在国との文化の差を拒絶する。
怒り、激怒、いらいらする、不安、フラストレーション。
滞在国の文化のすべてを拒絶する。独断的になり、滞在国の悪口を言ったり、その文化の人々をステレオタイプ化する。排他的になり、自分か出身の人のみと接する。自分の直感に基づき行動する。
異文化の拒絶により、好き嫌いに異常にこだわるようになる。異文化に自分の感じている困難さを投影する。しかし、否定的な行動は自己肯定と自尊心の成長の現われである。
第四段階―
自律
文化の共通点と相違点をありのままに受け入れることができる。
リラックスし、「自律性を獲得した」という満足感を持てる。滞在国の人に温かく接したり共感を示せる。
滞在国の文化の言語や非言語コミュニケーションも無難にこなす。新しい状況や考え方にたいして柔軟に対応でき、応用力も付いてくる。自信をもって行動できる。
言語的にも社会的にも新しい状況、今までと違う状況、今までと違う状況を切り抜けられるようになる。新しい経験を乗り終える能力に自信をもつ。


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