2012年3月5日月曜日

言語の単位

言語の単位とは、言語の分析、記述の方法のなかで、言語を構成する基本的な要素として設定されたものである。音声の分野での単音、音節、文法における形態素、単語、文はその典型的なものである。
 よく知られているよに各言語分野では各種の単位が使われている。次はその一部を挙げる。
 (1)語彙関係:形態素、単語、各種の単語の結合体など
 (2)文法関係:形態素、文節、句、節、文など
 (3)音形関係:単音、音素、音節、拍、モーラ、発話段落など
 (4)表記関係:個々の文字。漢字の場合では偏や旁などの部首の部分も単位と見ることができる。そのほか句読関係の記号そのほかの補助記号がある。
 (5)談話(文章)、言語行動関係:文、書かれた文章や音声言語による談話のさまざまなまとまり。言語表現、非言語表現を含む伝達の行動のまとまり。
 こうした言語についてのさまざまな単位の中で、長く間使われてきて定着されたものがいくつある。例としては、語彙や文の分野での文、単語などが挙げられる。ただし、名称として同じものとしても、その内容についての、定義や、実際の言語資料の例に適用される単位認定の方法は、研究者によって必ず同じものではない。一般的に、各分野でどの名称の単位を設定するかは、研究の目的.観点によって、言語の単位のそうした相対性に留意すべきだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿