格とは、主に名詞相当語句が係り先である文中の支配要素とのあいだで取り結ぶ統合的な関係のことを言う。述語にたいする表層格には、ガ格、ヲ格、ニ格、へ格、から格、ト格、デ格、ヨリ格、マデ格がある。名詞にたいするものはノ格である。
連体修飾主語を表すガとノ
主語を提示するの場合、ガとノガ用いられる。でも、ノの使用にくい場合はいくつある
1:「外の関係」、被修飾名詞の内容を説明する連体修飾節の場合
2:連体修飾節内の主語と述語とのあいだに他の補語や副詞の成分などが介在する場合
3:連体修飾節が複文構造を持ち、その中の従属節にあたる節の主語を提示する場合
対象を表すヲとガ
感情、感覚の向けられる対象を「ガ」で示す
目に映る現象をそのまま述べる場合には、「ガ」が用いられる
動作の対象から述語までが長い文においては「ヲ」を使う
目に映る対象がなくて、効力の維持を表すような場合には「ヲ」ガ用いられる
「たい」をつけて願望を表す、「である」をつけて結果の状態を表すなどの場合は両方でも使用できる
場所を表すニとデとヲ
「ニ」:存在に重点がある、また、移動の着点を表す
「デ」:動作を行う場所や出来事の起こる場所を表す
「ヲ」動作の経路、通過点を表す
起点を表すうとカラ
「カラ」:終点へ向かう移動、連続の起点を表す
「ヲ」:前接する名詞句によって分けられた嶺域の境界通過に着目する
1:着点を表すニ格などの名詞句とともに「ヲ」は使えない
2:当該起点以後の動きや連続が認められる場合「カラ」が用いられる
3:無情物主語の起点は「カラ」で表す
目的地を表すニとヘ
「ニ」は主体や対象の具体的な移動を伴う場合用いられる。対象物がその場所に行き着いた状態であることを表す
「ヘ」は方向性を表す。名詞修飾構造における場合ハ、「ニ」に置き換えることはできない。
材料を表すカラとガ
元になるものが生産物になる過程で質の変化を伴う場合は「カラ」、質の変化を伴わない場合は「デ」が用いられる
「ガラ」のつくりものは、生産の起点、生産物の核になるもので。「デ」のつくりものは生産の途中で加わる副次的なものである
起因を表すニとデとカラ
「デ」は最も一般的なもの
「ニ」は心理状態や自然状態の原因、また、一般的な変化や動作のきっかけとなる継起的起因を表す
「カラ」はほかに理由に近づい用法として判断の根拠を表す
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