2012年1月11日水曜日

中間言語

中間言語とは、母語とも目標言語とも異なる学習者特有の言語体系であるとコーダーによって定義されている。目標言語の運用という視点から、中間言語は言語知識とその知識の処理体系とに区別されている。
 言語知識についていくつかの区別がある。
1:顕在的知識と潜在的知識
 顕在的知識とは言葉で説明できる知識、潜在知識とは言葉で説明できない直感的な知識だ
2:宣言的知識と手続き知識
 宣言的知識とは事実についての「わかる」にかかわる知識で、手続き的知識とはその遂行を直接導く「できる」にかかわる知識
3:事例的知識と規則的知識
 事例的知識とは定式的な表現項目として処理され、記憶されている知識で、記憶システムとしては大きくて、アクセスが速い。規則的知識はと表出や理解の際に使用される言語規則の体系的な知識である。
 処理体系は統制的処理と自動的処理に区分している。
1:統制的処理は処理過程に注意を払いながら行う処理で、時間が与えられば正しく答えられる場合である。
2:自動的処理は処理過程に注意を払うことなく行われる処理であり、とっさに聞かれてもすぐに正しく答えられる場合である。処理過程を自動化するためには、その処理を繰り返し体験させる相当な量の練習が必要といわれている。